つづく日々(人を思い出す)

含蓄もなく、滋味もなく、大きな事件も起こらない、自分のあやふやな記憶の中の日々と人々とを散漫に思い出して書きます。

いろいろなにおいのこと

忘れがたいこと。

 

・子どものとき、母親のゆったりしたワンピースの中にもぐったときのにおい

・瓦礫撤去のボランティアで行った被災地のにおい

・おじいちゃんのワイシャツにしみ込んだタバコのにおい

・小学校でマラソンをしたときの脇腹の痛みと口の中の鉄のにおい

・バイトから帰ってきた女の子のシャツについてた料理のにおい

・朝、アパートを出たときに肺を満たす夏のにおい、冬のにおい、雨のにおい、枯葉のにおい

・公園ではしゃぐ子どもたちを見て思い出した幼稚園の頃の走り回ってたときのにおい

・外で遊んで喉が乾いて公園の蛇口をひねって勢いよく喉に流し込んだ水のにおい

・夏の通り雨があがったときのにおい

ロクシタンのヴァーベナのにおい

・せせらぎのにおい

・おばあちゃんの台所のにおい

・古本のにおい、あるいは古本屋のにおい

・絵を描こうと勢いよく開いたクレヨンの箱のにおい

・鉛筆削りにたまったくずを捨てるときの木と黒鉛のにおい

・友達が研究室で入れてくれたコーヒーのにおい

・かなしいときに鼻の奥がツンとしたときのにおい